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【2025年12月最新版】特定技能外国人ドライバーの運転免許切り替え完全ガイド

  • 執筆者の写真: 高橋 壮
    高橋 壮
  • 2025年12月13日
  • 読了時間: 9分
【2025年12月最新版】特定技能外国人ドライバーの運転免許切り替え完全ガイド―厳格化後の手続きと成功のポイント

目次:



深刻化する人手不足の中、運送業界では特定技能外国人ドライバーの採用が急速に進んでいます。しかし、2025年10月1日に施行された道路交通法施行規則の改正により、外国免許から日本免許への切り替え手続きが大幅に厳格化されました。


本記事では、特定技能ドライバーの受け入れを検討されている企業様に向けて、最新の免許切り替え手続きと実務上のポイントを詳しく解説します。


1.2025年10月改正で何が変わったのか


2025年10月改正で何が変わったのか

改正の背景と目的


これまで外国免許の切り替え制度は、観光客でも比較的容易に日本の免許を取得できる状況にありました。しかし、制度の趣旨である「日本に居住する外国人の生活支援」から逸脱し、不正利用や交通事故の増加が社会問題化していました。


警察庁は2025年10月の改正により、外免切替を「観光客中心」から「居住外国人中心」へと原点回帰させ、真に日本で生活し働く外国人を対象とした制度へと転換しました。


主な変更点


2025年10月改正の主な変更点

1. 住民票の提出が原則義務化


最も大きな変更点は、住民票の提出が原則として必須となったことです。これにより、短期滞在(観光)の在留資格では原則として外免切替ができなくなりました。特定技能や就労ビザなど、中長期在留資格を持つ外国人のみが対象となります。


2. 知識確認試験の大幅な難化


従来は10問中7問正解(70%)で合格できましたが、改正後は50問中45問正解(90%)以上が必要になりました。わずか5問のミスで不合格となる極めて高い基準です。さらに、従来のイラスト問題は廃止され、道路交通法の規定や優先順位、運転者責任など法的要素を含む文章問題に変更されています。


3. 実技試験(技能確認)の厳格化


実技試験においても、安全確認の動作や運転操作がより細かくチェックされるようになりました。日本特有の「右折時の二段階確認」や「歩行者への配慮」など、細かな運転マナーまで評価対象となります。

これらの変更により、外免切替の合格率は従来の「ほぼ全員合格」から約30%前後へと急落しています。


2.外国免許切り替えの具体的な手続き


外国免許切り替えの具体的な手続き

必要書類の準備


外国免許の切り替えには、以下の書類をすべて原本で準備する必要があります。


基本書類

  • 有効な外国運転免許証(原本)

  • 外国運転免許証の日本語翻訳文(JAFまたは各国大使館発行)

  • パスポート(出入国記録が確認できるもの)

  • 住民票の写し(個人番号の記載がないもの)

  • 在留カード(外国籍の方)

  • 申請用写真(縦3cm×横2.4cm)1枚

  • 過去に日本の運転免許を保有していた方は、その免許証


重要な証明要件


外国で免許を取得した後、その国に通算3か月以上滞在していたことを証明する必要があります。パスポートの出入国スタンプで確認できない場合は、出入国記録証明書や運転経歴証明書などの追加書類が求められます。


翻訳文の取得方法


外国免許証の翻訳文は、JAF(日本自動車連盟)または各国大使館・領事館で取得できます。自己翻訳や未認定の翻訳は認められませんので、必ず公認機関を利用してください。


JAFでの取得

  • オンラインまたは郵送で申請可能

  • 手数料:3,000円程度

  • 発行期間:約1~2週間


大使館・領事館での取得

  • 窓口での申請が一般的

  • 手数料や発行期間は各国により異なる


手続きの流れと所要期間


切り替え手続きの流れと所要期間

1. 免許センターでの申請予約(1~2か月前)

外国免許切替の申請は事前予約制です。地域によっては予約が数か月先まで埋まっていることもあるため、早めの予約が重要です。


2. 書類審査と適性検査(申請当日)

提出した書類の確認後、視力検査・色覚検査・聴力検査が行われます。視力は両眼で0.7以上、片眼でそれぞれ0.3以上が必要です(眼鏡・コンタクトレンズ使用可)。


3. 知識確認試験(適性検査合格後)

50問の文章問題で、制限時間は30分程度です。日本語のほか、英語、中国語、ベトナム語、ポルトガル語など複数の言語に対応しています。90%以上(45問以上)の正解が必要です。


4. 実技試験(技能確認)(知識確認合格後)

免許センター内の指定コースで実施されます。普通自動車の場合、約15~20分の試験時間で、発進・停止、右左折、車線変更、安全確認などが評価されます。


5. 日本の運転免許証の交付(実技試験合格後)

すべての試験に合格すると、即日または数日後に日本の運転免許証が交付されます。


全体の所要期間

予約から免許取得まで、順調に進んでも3~6か月程度かかるのが一般的です。試験に不合格となった場合は、再試験の予約と受験が必要となり、さらに期間が延びる可能性があります。



3.特定技能ドライバーに必要な免許の種類


特定技能ドライバーに必要な免許の種類

トラックドライバー(準中型・中型・大型免許)


貨物自動車 (トラック)

準中型免許

  • 車両総重量7.5トン未満

  • 最大積載量4.5トン未満


中型免許

  • 車両総重量11トン未満

  • 最大積載量6.5トン未満

  • 受験資格:20歳以上、普通免許等保有期間2年以上


大型免許

  • 車両総重量11トン以上

  • 受験資格:21歳以上、普通免許等保有期間3年以上


バス・タクシードライバー(第二種免許)


旅客を運送する業務には第二種運転免許が必要です。


受験資格(従来)

  • 21歳以上

  • 普通免許等保有期間3年以上


受験資格特例教習制度(2025年9月1日施行)


2025年9月の改正により、第二種免許取得のハードルが大幅に下がりました。受験資格特例教習を受講することで、19歳以上かつ普通免許等保有期間1年以上で第二種免許の受験が可能になります。教習時間も大幅に短縮され、最短3日で取得できるようになりました。


これにより、若い特定技能外国人でも早期にバス・タクシードライバーとして活躍できる道が開かれています。


4.特定活動55号―免許取得のための準備期間


特定活動55号―免許取得のための準備期間

特定活動55号とは


特定技能の自動車運送業分野では、外国人材が日本で必要な運転免許を取得するまでの準備期間として、特定活動55号(特定自動車運送業準備)という在留資格が設けられています。


在留期間


  • トラックドライバー:最長6か月

  • バス・タクシードライバー:最長1年

この期間内に、外国免許の切り替えまたは日本での新規免許取得を完了する必要があります。在留期間の更新はできないため、計画的な準備が不可欠です。


特定活動55号中の活動内容


この期間中は以下の活動が認められます。

  • 日本の運転免許取得のための教習所通学

  • 外国免許切替のための試験準備・受験

  • 新任運転者研修の受講

  • 日本語学習

  • 運転技術の習得


企業は、この期間中の外国人材に対して生活費の支援や学習サポートを提供することが期待されています。


特定技能1号への移行


特定技能1号への移行フロー

特定活動55号の期間内に免許を取得し、新任運転者研修を修了すると、特定技能1号(自動車運送業)への在留資格変更が可能になります。


特定技能1号では、最長5年間(技能実習からの移行者は通算10年)日本で就労できます。


5.企業が提供すべきサポート


企業が提供すべきサポート

免許取得前のサポート


企業が提供すべきサポート

1. 書類準備の支援

外国人材にとって、日本語での書類準備は大きな負担です。必要書類のチェックリスト提供、翻訳文取得の手配、住民票の取得サポートなど、きめ細かな支援が求められます。


2. 試験予約の代行

免許センターの予約システムは日本語のみの場合が多く、外国人材が自力で予約するのは困難です。企業が代わって予約を取り、スケジュール管理をサポートすることが効果的です。


3. 試験対策の提供

知識確認試験の難易度が大幅に上がったため、十分な試験対策が不可欠です。


  • 日本の交通ルールに関する多言語教材の提供

  • 模擬試験の実施

  • 日本語能力が不十分な場合の通訳手配


4. 実技練習のサポート

実技試験は日本特有の運転マナーを理解していないと合格が難しいため、教習所での練習が推奨されます。

  • 教習所への入校手続き支援

  • 教習費用の負担または補助

  • 練習時間の確保


免許取得後のサポート


企業が提供すべきサポート

1. 継続的な安全運転教育

免許取得後も、定期的な安全運転研修を実施し、日本の道路事情や交通マナーの理解を深めることが重要です。


2. 事故時の対応体制

万が一の事故に備えて、事故発生時の連絡先や対応手順を多言語で明確に伝えておく必要があります。


3. 日本語能力の向上支援

道路標識や交通情報を正確に理解するため、継続的な日本語学習の機会を提供することが望ましいです。



6.外国免許切替が困難な場合の選択肢


外国免許切替が困難な場合の選択肢

日本での新規免許取得


外国で免許を保有していない、または外免切替の要件を満たさない場合は、日本の教習所に通って新規に免許を取得する方法があります。


所要期間と費用

  • 普通免許:約1~2か月、費用30万円前後

  • 準中型免許:約1.5~2.5か月、費用35万円前後

  • 大型免許:普通免許取得後、約2週間、費用40万円前後


特定活動55号の期間を活用すれば、トラックドライバーの場合は十分に新規取得も可能です。


多言語対応の教習所の活用


近年、外国人向けに多言語対応している教習所が増えています。英語、中国語、ベトナム語などで学科教習や試験を受けられる教習所を選ぶことで、言語の壁を軽減できます。


7.2025年改正後の成功事例と失敗要因


2025年改正後の成功事例と失敗要因

成功事例


事例1:計画的な準備で一発合格

ベトナム人特定技能候補者を受け入れた運送企業A社では、来日前から日本の交通ルールに関する教材をベトナム語で提供し、オンライン学習を実施。来日後も週2回の試験対策講座を開き、模擬試験を繰り返し実施した結果、知識確認・実技試験ともに一発合格を達成しました。


事例2:教習所との連携で実技を強化

フィリピン人ドライバー候補者を受け入れたタクシー会社B社では、外免切替前に提携教習所で10時間の実技練習を実施。日本特有の安全確認動作や運転マナーを徹底的に指導した結果、実技試験に合格しました。


失敗要因


失敗要因1:試験の難易度を甘く見ていた

2025年10月の改正前の情報で準備を進めてしまい、知識確認試験の難化に対応できず、複数回不合格となったケース。最新情報の確認が不十分でした。


失敗要因2:特定活動期間内に免許取得できず

試験の予約が取れず、または不合格が続いて特定活動55号の期間内に免許を取得できず、在留資格を失ってしまったケース。早めの予約と十分な試験対策が必要でした。


失敗要因3:言語サポート不足

日本語能力が十分でない外国人材に対して、日本語のみで試験対策を行い、理解が不十分なまま試験に臨んでしまったケース。母国語での教材提供や通訳手配が効果的です。


8.まとめ:特定技能ドライバー受け入れ成功のポイント


まとめ:特定技能ドライバー受け入れ成功のポイント

2025年10月の法改正により、外国免許から日本免許への切り替えは大幅に厳格化されました。しかし、適切な準備とサポート体制があれば、特定技能外国人ドライバーの採用は十分に実現可能です。


成功のための5つのポイント


成功のための5つのポイント
  • 最新情報の把握:法改正の内容を正確に理解し、最新の手続き要件を確認する

  • 早期の準備開始:来日前からの学習サポートと、来日後の速やかな手続き開始

  • 十分な試験対策:知識確認試験90%ラインをクリアするための徹底した学習支援

  • 実技練習の確保:教習所での練習を通じた日本の運転マナーの習得

  • 計画的なスケジュール管理:特定活動期間内での確実な免許取得


深刻化する人手不足の中、特定技能外国人ドライバーは運送業界にとって貴重な戦力です。適切なサポート体制を整えることで、外国人材が安全に、そして長期的に活躍できる環境を構築していきましょう。



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