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特定技能でトラックドライバーを採用する前に必須!Gマーク取得の手順と注意点【2026年版】

  • 4 日前
  • 読了時間: 10分
特定技能でトラックドライバーを採用する前に必須!Gマーク取得の手順と注意点【2026年版】

📌 この記事でわかること

・Gマークとは何か、特定技能採用との関係

・申請資格の4つの条件(自社が対象かどうかの判断基準)

・審査の3テーマと80点合格ラインの内訳

・申請から認定までの年間スケジュール(申請は年1回・7月のみ)

・取得前にやっておくべき3つの準備

・取得後に広がるメリットと注意すべき落とし穴


「特定技能で外国人トラックドライバーを採用したい。でも、何から準備すればいいのかわからない…」

そんな方に真っ先に知っていただきたいのが、Gマーク(安全性優良事業所認定)の取得です。


特定技能「自動車運送業」分野でトラックドライバーを受け入れるには、企業側の必須条件としてGマークまたは働きやすい職場認証の取得が義務付けられています。いくら外国人材が優秀であっても、この認証がなければ採用申請すら行えません。


しかも申請は年1回・7月の約2週間しか受け付けていないため、準備のタイミングを間違えると最大1年待ちになることも。


本記事では、Gマーク取得の全手順を実務ベースでわかりやすく解説します。これから採用を検討している経営者・採用担当者の方は、ぜひ最後まで読んでください。


目次:


1. そもそもGマークとは?特定技能との関係を整理する


そもそもGマークとは?特定技能との関係を整理する

Gマークとは、公益社団法人全日本トラック協会が運営する「貨物自動車運送事業安全性評価制度」による認定マークのことです。正式名称は「安全性優良事業所認定」といい、法令遵守・事故削減・安全への積極的な取組を高水準で実施しているトラック運送事業所に与えられます。


2025年12月時点で全国29,210事業所が認定を受けており、これは全事業所数の約34.4%にあたります。


特定技能採用との関係


特定技能「自動車運送業(トラック区分)」で外国人ドライバーを採用する場合、受入企業は以下のいずれかの認証取得が必須です。


  • Gマーク(安全性優良事業所認定) ← トラック事業者はこちらでOK

  • 働きやすい職場認証制度(運転者職場環境良好度認証制度)


バス・タクシー事業者は働きやすい職場認証のみが対象ですが、トラック事業者はGマークでも代替可能です。すでにGマークを取得している会社は、追加の認証取得は不要です。

認証なしでは採用申請自体ができない

Gマーク・働きやすい職場認証のどちらも取得していない事業所は、

在留資格の認定証明書交付申請を行う時点で要件を満たせず、

外国人ドライバーの採用申請が一切できません。

まず認証取得を最優先に動きましょう。



2. Gマーク申請に必要な4つの資格条件


Gマーク申請に必要な4つの資格条件

Gマーク申請には、以下4つの条件をすべて満たしている必要があります。「うちは申請できるのか?」をまず確認してください。


  1. 運輸開始後3年以上が経過していること

運送事業の許認可取得後、3年以上の事業実績が必要です。開業間もない会社は申請できません。


  1. 事業用自動車が5両以上あること

営業所に配置している事業用トラックが5台以上であることが条件です。台数が満たない営業所は申請対象外です。


  1. 社会保険・労働保険に適正加入していること

健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険のすべてに適正加入していることが必要です。未加入・滞納がある場合は申請できません。


  1. 欠格事由に該当しないこと

重大な行政処分歴(車両停止命令など)がある場合は申請が認められません。日頃からの法令遵守が前提になります。


チェックポイント

□ 運輸開始から3年以上経過している

□ 営業所に事業用車両が5両以上ある

□ 社会保険・労働保険に全て加入している

□ 行政処分(30日以上の車両停止など)を受けていない



3. 審査の3テーマと評価基準を理解する


審査の3テーマと評価基準を理解する

Gマークの審査は100点満点で行われ、3つのテーマから構成されています。合格するには「合計80点以上」かつ「各テーマの基準点を超えること」の両方が必要です。


評価テーマ

配点

基準点

主な評価内容

①法令遵守の状況

40点

32点

点呼・運転時間・社会保険・日常点検など

②事故・違反の状況

40点

21点

重大事故の有無・累積違反点数

③安全への取組の積極性

20点

12点

安全会議・教育訓練・安全管理マニュアルなど

合計

100点

80点以上※各基準点も必達

全3テーマの基準点を超えたうえで合計80点以上


①安全性に対する法令の遵守状況(40点)


最も配点が高いテーマです。地方実施機関による「巡回指導」の結果をもとに評価されます。具体的には以下の項目が対象です。

  • 点呼の実施状況(出庫前・帰庫後の確認記録)

  • 乗務員の運転時間・休憩時間の管理記録

  • 日常点検・定期点検の実施と記録

  • 運転者台帳・乗務員証の整備

  • 社会保険・労働保険の加入状況


②事故・違反の状況(40点)


過去の事故・交通違反の実績が評価されます。重大事故(死亡・重傷事故)があると大きく減点されます。違反は累積点数で管理され、20点以上あると0点扱いとなるため注意が必要です。


③安全への取組の積極性(20点)


日々の安全活動への取組姿勢が評価されます。主な対象は以下のとおりです。

  • 安全対策会議の定期開催(月1回以上・議事録保管が必要)

  • ドライバーへの安全教育・研修の実施記録

  • 運輸安全マネジメントの14項目への取組

  • デジタコ・ドラレコなど安全機器の導入



4. 申請から認定までの流れと年間スケジュール


申請から認定までの流れと年間スケジュール

Gマークの最大の特徴は、申請受付が年1回・7月の約2週間のみという点です。このタイミングを逃すと翌年7月まで申請できません。年間スケジュールを把握して、計画的に動くことが重要です。


時期

内容

備考

4月下旬

全ト協HPに申請案内・申請書掲載

事前確認のタイミング

6月上旬

Web申請システム入力開始(保存のみ)

書類準備の最終確認

7月1〜14日

申請受付期間(年1回・約2週間のみ)

⚠ここを逃すと翌年まで不可

7〜11月

審査・巡回指導(巡回が未実施の場合は実施)

前年7〜10月の巡回結果も参照

12月中旬

認定結果通知・公表

簡易書留で通知書が届く

翌1月1日〜

認定有効期間スタート

新規:2年間


申請方法と費用


申請はWeb申請(無料)と紙申請(1,000円)の2種類があります。Web申請システムは6月上旬から入力・保存が可能になり、7月1日から送信できます。費用面ではWeb申請が圧倒的にお得で、手続きも簡便なためWeb申請を強く推奨します。


巡回指導について


審査では「申請年の前年7月1日〜10月31日」に受けた巡回指導の結果も参照されます。もしこの期間に巡回指導を受けていない場合、申請後に追加で実施されます。

巡回指導はA〜Eの5段階評価で、Aが最高ランクです。Gマーク取得には少なくともB以上を目指したいところです。日頃の帳票整備が評価に直結します。

⚠ タイムラインの注意点

今年(2026年)のGマーク申請受付はすでに終了しています。

次回の申請は2027年7月(予定)です。

今から準備を始め、来年の申請に備えることが重要です。

準備期間が長いほど、審査スコアが上がります。



5. 取得前にやっておくべき3つの準備


取得前にやっておくべき3つの準備

Gマーク取得は「申請直前に書類をそろえればいい」という話ではありません。審査は日常業務の継続的な記録と実績で評価されます。最低でも申請の半年前から以下の準備を進めてください。


準備①:日常帳票の整備と記録の徹底


審査で最も重視されるのが、日常業務の記録です。以下の帳票を毎日漏れなく記載・保管してください。

  • 乗務記録(日報):出発時刻・到着時刻・走行距離など

  • 点呼簿:出庫前・帰庫後の点呼実施記録(記載漏れゼロが必須)

  • 日常点検表:出発前の車両点検結果

  • 運転者台帳・車両台帳:最新情報への更新

  • 健康診断実施記録:乗務員の年1回以上の受診記録


「実態としてはやっているが書類がない」という状態が最も審査で不利になります。実施した内容は必ず文書化・保管する習慣をつけてください。


準備②:事故・違反の実績管理


過去の事故や交通違反の記録を正確に把握し、社内の事故記録簿に記録・保存してください。報告義務のある大きな事故だけでなく、小さなヒヤリハットや軽微な交通違反も記録しておくことで、安全への意識が高い事業所として評価されます。

特に気をつけたいのが「累積違反点数」です。ドライバーの交通違反が蓄積すると審査点数に直結するため、日頃の安全運転教育と違反発生後の再教育体制が重要です。


準備③:安全対策会議の定期開催


「安全への取組の積極性」の審査項目として、安全対策会議の定期開催が評価されます。月1回以上の開催と、以下の記録が必要です。

  • 会議の議事録(日時・参加者・議題・決定事項)

  • 使用した資料(ヒヤリハット事例・事故防止対策など)

  • 会議の様子を撮影した写真


「月1回やっていれば十分」ではなく、内容の充実度も評価されます。外部の安全講習への参加や、デジタコ・ドラレコのデータを活用した安全教育を組み合わせると加点につながります。

💡 半年前から動くべき理由

Gマークの審査は「申請時点での状態」ではなく、「過去の記録の積み重ね」で評価されます。

申請直前に慌てて帳票を整えても、過去の記録が不足していれば基準点に届きません。

準備は今日から始めることが、最短での取得への近道です。



6. Gマーク取得後にできること・メリット


Gマーク取得後にできること・メリット

Gマークを取得することで、特定技能採用の扉が開くだけでなく、事業全体にさまざまなメリットが生まれます。


✅ 特定技能採用が可能になる

外国人トラックドライバーの採用申請が行える。これが最大の目的。

✅ 荷主・取引先からの信頼向上

Gマーク取得事業所の事故割合は未取得の半分以下(国土交通省データ)

✅ 自動車保険料の割引

一部保険会社でGマーク取得事業所向け割引が適用される

✅ 求人における差別化

「安全な職場」として求職者にアピールでき、日本人採用にも好影響

✅ 有効期間の延長

新規2年→初回更新3年→2回目以降4年と、継続で更新負担が軽減


有効期限は新規取得から2年間です。継続して更新することで、初回更新後は3年、2回目以降は4年と有効期間が延長されます。Gマークを維持し続けることが、採用・取引・保険すべてにおいて長期的な優位性につながります。



7. よくある失敗と注意点


よくある失敗と注意点

Gマーク取得を目指す企業がよく陥る失敗パターンをご紹介します。事前に把握しておくことで、同じ轍を踏まずに済みます。


失敗例①:申請期間を見逃してまた1年待ちに

「今年から外国人ドライバーを採用しよう」と動き始めたのが8月。

Gマーク申請は7月の2週間しかなく、すでに終了していた…というケースが非常に多いです。

採用を決めたら、まず翌年の申請スケジュールを確認してください。


失敗例②:巡回指導の評価が低く審査点数が足りなかった

申請は出したが、巡回指導の評価がDランクで法令遵守の基準点32点に届かず不認定に。

巡回指導は「日頃の帳票管理の質」が直結します。書類の記載漏れゼロを習慣にしましょう。


❌ 失敗例③:複数営業所があるのに1か所しか申請しなかった

Gマークは「営業所単位」の認定制度です。

外国人ドライバーを受け入れたい営業所すべてで個別に申請が必要です。

本社だけGマークを取っても、他の営業所では特定技能採用ができません。


❌ 失敗例④:書類不備で審査が実施されなかった

提出書類に不備があると、審査自体が行われないまま不認定になります。

個人情報を含む書類を提出する際は、事前に従業員への説明と同意取得も必要です。

不安な方は行政書士や支援機関に相談することをお勧めします。


8.まとめ:Gマーク取得は採用のスタートライン


まとめ:Gマーク取得は採用のスタートライン

Gマーク取得は、外国人トラックドライバー採用のゴールではなく「スタートライン」です。取得できてはじめて採用プロセスが始まります。


ここで改めて、この記事のポイントを整理します。


  • Gマークは特定技能「自動車運送業(トラック)」の採用必須条件

  • 申請は年1回・7月の約2週間のみ受付

  • 審査は100点満点で、合計80点以上かつ各テーマの基準点超えが必要

  • 準備は申請の最低半年前から。日常帳票・安全会議・事故記録の積み重ねが鍵

  • 複数営業所がある場合は、各営業所ごとに申請が必要



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