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外国人労働者の受け入れ条件【2026年最新版】在留資格の種類・手順・注意点を企業担当者向けに完全解説

  • 2 日前
  • 読了時間: 19分
外国人労働者の受け入れ条件【2026年最新版】在留資格の種類・手順・注意点を企業担当者向けに完全解説

「外国人を雇いたいけど、何から始めればいいか分からない」「在留資格の種類が多くて混乱する」「不法就労・入管法違反のリスクが怖い」——外国人採用を検討している企業担当者からよく聞く声です。


2026年現在、日本の外国人労働者数は230万人を超え、過去最高を更新し続けています。同時に、長年続いた技能実習制度が廃止され「育成就労制度」に移行するなど、制度も大きく変わっています。


本記事では、外国人労働者を受け入れるための基本条件から在留資格の種類、受け入れ手順、2026年最新の制度変更まで、実務に直結する情報をわかりやすく解説します。運送・物流業界での外国人採用動向も交えて紹介します。


📋 目次


1.日本の外国人労働者受け入れの現状(2026年最新データ)


日本の外国人労働者受け入れの現状(2026年最新データ)

厚生労働省が公表した「外国人雇用状況の届出状況」(令和6年10月末時点)によると、日本の外国人労働者数は過去最高を更新し続けています。少子高齢化による深刻な人手不足を背景に、外国人労働者への依存度は年々高まっています。


230万人  外国人労働者総数  令和6年10月末時点届出義務化以降、過去最高を更新  +12.4%  前年比増加率  増加数は約25万人毎年2ケタ増が続く  34.2万  雇用している事業所数  前年比+2.3万所こちらも過去最多を更新

国籍別ランキング(令和6年10月末時点)

順位

国籍

人数

割合

主な就労分野

1位

ベトナム

約57万人

24.8%

製造業・サービス業・農業

2位

中国

約40.8万人

17.8%

製造業・飲食業・IT

3位

フィリピン

約24.5万人

10.7%

介護・サービス業・製造業

4位

ネパール

約12.8万人

5.6%

飲食業・小売業・留学生

5位

インドネシア

約11.6万人

5.0%

製造業・介護・農業

産業別 外国人労働者数(主要産業)

産業分類

外国人労働者数(概数)

主な在留資格・制度

人手不足度

製造業

約49.9万人

育成就労・特定技能・定住者

★★★★★

サービス業(他に分類されないもの)

約24.4万人

技術・人文・永住者等

★★★★☆

小売業・卸売業

約17.9万人

永住者・定住者・技術人文

★★★★☆

建設業

約15.6万人

特定技能・育成就労

★★★★★

宿泊業・飲食サービス業

約14.0万人

特定技能・永住者・留学生

★★★★★

🚛 運輸業・郵便業

約9.5万人(急増中)

特定技能(自動車運送業)・定住者

★★★★★

医療・福祉(介護)

約6.5万人

特定技能・介護・EPA

★★★★★

運送・物流業界での外国人採用動向


2024年に特定技能の対象分野として「自動車運送業」が新設されました。トラックドライバー・バス運転士・タクシー運転者として外国人を受け入れられる制度が整い、深刻なドライバー不足の解消に向けた動きが活発化しています。


運送業界では、2024年問題(時間外労働の上限規制)による人手不足が深刻化しており、外国人ドライバーの採用は経営課題の解決策として注目を集めています。


📌 2024年問題と外国人労働者の関係    2024年4月から運送業に時間外労働の上限規制(年間960時間)が適用されました。ドライバー1人あたりの労働時間が減少する分、より多くのドライバーが必要となります。特定技能「自動車運送業」制度を活用した外国人ドライバーの採用は、今後ますます重要な選択肢となります。


2.外国人を雇用する企業が守る3つの基本条件


外国人を雇用する企業が守る3つの基本条件

外国人労働者を受け入れる際、企業(雇用主)には法律上の義務があります。厚生労働省と出入国在留管理庁が定める3つの基本条件をすべて満たしたうえで採用活動を進めることが不可欠です。


  • 1就労可能な在留資格を持つ外国人のみ雇用する

    雇用前に在留カードの在留資格・在留期限を必ず確認。在留資格のない外国人・就労が認められていない在留資格の外国人を雇用すると「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。


  • 2外国人労働者の雇用管理の改善および再就職援助

    労働基準法・最低賃金法・労働安全衛生法などを遵守し、日本人労働者と同等以上の処遇を確保します。雇用保険・社会保険への加入、多言語での労働条件明示も含まれます。


  • 3外国人雇用状況の届出(ハローワークへの報告)

    外国人を雇い入れた日・離職した日の翌月末日までにハローワークへ届出が必要です。届出を怠ると30万円以下の罰金が科されます。


外国人雇用状況届出の方法(雇用保険加入の有無で異なる)

区分

届出方法

届出期限

様式

雇用保険に加入する場合


(週20時間以上・31日以上の見込み)

雇用保険の「資格取得届」「資格喪失届」に在留資格等を記載して届出

資格取得日の翌月10日まで

雇用保険被保険者資格取得届

雇用保険に加入しない場合


(短時間・短期など)

所定の様式(外国人雇用状況届出書)でハローワークへ届出(電子申請も可)

雇い入れ・離職の翌月末日まで

外国人雇用状況届出書(様式第3号)

⚠️ 届出義務の対象は「すべての外国人労働者」    永住者・日本人の配偶者等、在留資格の種類を問わず、すべての外国人労働者の雇用・離職時に届出が必要です。特別永住者(在日韓国・朝鮮人など)は届出義務の対象外です。

外国人労働者雇用に関する主要法令


外国人を雇用する企業は、入管法のほかにも複数の法令を遵守する必要があります。主要な法令と義務内容を把握しておきましょう。

法令名

企業側の主な義務

違反した場合のペナルティ

出入国管理及び難民認定法(入管法)

就労可能な在留資格の確認、外国人雇用状況の届出

不法就労助長罪:3年以下の懲役または300万円以下の罰金

労働基準法

最低賃金の遵守、労働条件通知書の交付、時間外労働の管理

6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

雇用対策法・外国人雇用指針

雇用管理の改善努力、再就職援助、職業能力開発への配慮

行政指導・企業名の公表(罰則は原則なし)

社会保険・労働保険各法

健康保険・厚生年金・雇用保険への加入(要件を満たす場合)

遡及適用・延滞金・追徴金の可能性

労働施策総合推進法(パワハラ防止法)

ハラスメント防止措置の義務化(国籍・人種差別を含む)

勧告・企業名公表の可能性(中小企業は努力義務)



3.在留資格の種類と受け入れ条件一覧


在留資格の種類と受け入れ条件一覧

外国人が日本で就労できるかどうかは、所持している「在留資格」によって決まります。在留資格は大きく4つのカテゴリに分類されます。採用する業務内容に対応した在留資格を持つ人材かどうかを、必ず事前に確認してください。


① 就労制限なし(どんな仕事でも働ける)


以下の在留資格を持つ外国人は、業種・職種の制限なく就労できます。採用手続きが比較的シンプルで、即戦力として活躍しやすいカテゴリです。

在留資格

概要

在留期間

就労制限

永住者

法務大臣から永住許可を受けた外国人

無期限

なし

日本人の配偶者等

日本人の配偶者・実子・特別養子

6ヶ月〜3年

なし

永住者の配偶者等

永住者・特別永住者の配偶者・実子

6ヶ月〜3年

なし

定住者

日系3世・中国残留邦人等、法務大臣が特別に許可した者

6ヶ月〜5年

なし

✅ 身分に基づく在留資格を持つ外国人採用のメリット    就労制限なしのカテゴリは、業種・職種を問わず採用できるうえ、在留資格の変更申請も不要なため採用スピードが速いのが特徴です。一方で、永住者・定住者には日系ブラジル人・日系ペルー人・中国残留邦人の子孫など、製造業・運送業で実績のある人材が多く含まれており、即戦力として活躍するケースが多くみられます。ただし、在留期限の定期確認は必要です(永住者以外)。

② 職種・業種が限定される在留資格(代表的なもの)


以下の在留資格は、許可された職種・業種の範囲内でしか就労できません。採用前に業務内容が在留資格の範囲内かどうかを確認することが必須です。

在留資格

就労可能な主な業務

在留期間

特徴

技術・人文知識・国際業務

IT・エンジニア・通訳・翻訳・デザイン・マーケティング等

3ヶ月〜5年

大学・専門学校卒以上が条件。単純労働は不可

特定技能1号

16分野の特定産業(製造・建設・運送・農業・介護等)

最長5年(更新可)

家族帯同不可。試験合格または技能実習2号修了が条件

特定技能2号

特定技能1号の対象分野のうち12分野

無制限(更新で継続)

家族帯同可。高度な技能試験に合格が条件

経営・管理

会社の経営・管理業務

3ヶ月〜5年

事業所の確保・500万円以上の投資等が条件

介護

介護業務(施設・訪問介護等)

1〜5年

介護福祉士の資格保有者が対象

技能

外国料理の調理師・建築技術者・パイロット等

3ヶ月〜5年

10年以上の実務経験が必要な熟練技能が対象

在留資格別の受け入れ可能業種・期間の比較

在留資格

単純労働

専門職

最長在留

転職・転籍

永住者・定住者

✅ 可

✅ 可

無制限〜5年

自由

特定技能1号

✅ 可(対象分野)

✅ 可

5年(更新不可)

同一分野内で可

特定技能2号

✅ 可(対象分野)

✅ 可

無制限(更新可)

同一分野内で可

技術・人文知識・国際業務

❌ 不可

✅ 可

5年

同一職種内で可

育成就労(2027年〜)

✅ 可(対象分野)

△ 一部

3年

一定期間後に可

留学(資格外活動許可あり)

✅ 可(週28h以内)

△ 一部

在学中

制限あり

③ 資格外活動許可が必要な在留資格


留学生(在留資格「留学」)は、原則として就労できません。ただし、学校の許可と地方出入国在留管理局からの「資格外活動許可」を取得すれば、週28時間以内のアルバイトが認められます。


✅ 在留カードの確認ポイント        表面:氏名・生年月日・国籍・在留資格・在留期間満了日を確認    裏面:「就労制限の有無」欄を必ず確認。「就労不可」と記載がある場合は雇用不可    在留期限切れに注意:在留期間満了日を過ぎた在留カードは無効。雇用継続の前に更新状況を確認する    ICチップ確認:偽造防止のため、在留カード確認アプリ(出入国在留管理庁提供)での確認も有効

政府

在留カードの確認方法:出入国在留管理庁 公式サイト



4.【2026年最新】育成就労制度と特定技能の比較


【2026年最新】育成就労制度と特定技能の比較

2026年現在、外国人労働者の受け入れ制度で最も注目されているのが「育成就労制度」への移行です。長年続いた技能実習制度が廃止され、新たな制度が2027年に施行予定です。制度変更の経緯と特定技能との違いを正確に理解しておきましょう。


技能実習制度廃止から育成就労制度創設までの経緯


1993年〜2010年代    技能実習制度の運用  「国際貢献・技術移転」を目的とした制度として運用。しかし実態は低賃金労働力の確保に使われるケースが多く、失踪・人権侵害の問題が相次いで報告された。      技能実習生の失踪問題(年間1万人以上が発生した時期も)    賃金不払い・長時間労働・パワハラなどの人権侵害事例    転籍制限(原則として職場変更ができない)への批判    2019年4月    特定技能制度がスタート  深刻な人手不足に対応するため、特定産業分野での就労を目的とした「特定技能」制度を創設。技能実習と並行運用が始まる。転籍が一定条件のもとで認められる、より働きやすい制度として普及が進んだ。    2024年6月  育成就労制度関連法が成立  「技能実習制度及び特定技能制度の適正化並びに特定技能制度の拡充に関する法律」が成立。技能実習制度を廃止し、新たに「育成就労制度」を創設することが決定。      転籍の原則自由化(一定期間後)    日本語能力要件の導入    監理団体の要件厳格化  2027年(予定)  育成就労制度の施行・技能実習制度の廃止  育成就労制度が本格施行。技能実習制度は廃止される。すでに技能実習生として在籍している外国人は経過措置が適用される予定。企業側も新制度への対応(監理団体・登録支援機関との契約見直し)が必要になる。

育成就労制度 vs 特定技能の違い(比較表)

比較項目

育成就労制度(旧技能実習)

特定技能1号

特定技能2号

目的

人材育成(特定技能への移行が前提)

即戦力としての就労

熟練者・高度技能者の就労

対象分野

製造・農業・建設・漁業・食品製造等

16分野(自動車運送業含む)

12分野

在留期間

最長3年(特定技能へ移行可)

最長5年(更新不可)

上限なし(更新可)

家族帯同

不可

不可

転籍

一定期間後に可(2027年施行後)

転職自由(同一分野内)

転職自由

支援義務

監理団体を通じた支援

登録支援機関委託または自社支援

登録支援機関委託または自社支援

必要な試験

不要(入国後に技能評価試験)

技能試験+日本語試験(N4以上)

技能試験(上位)

受け入れコスト

監理団体費用:月2〜5万円程度

登録支援機関費用:月1〜5万円程度

登録支援機関費用:月1〜5万円程度

特定技能1号の対象16分野(2026年現在)


特定技能1号は、人手不足が深刻な16の産業分野で外国人を受け入れる制度です。運送・物流業界に関連する「自動車運送業」が2024年に追加されました。

No.

分野名

特定技能2号

運送業との関連

1

介護

×


2

ビルクリーニング


3

素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業


4

建設


5

造船・舶用工業


6

自動車整備

トラック・物流車両の整備に関連

7

航空


8

宿泊


9

農業


10

漁業


11

飲食料品製造業


12

外食業


13

林業


14

木材産業


15

鉄道

鉄道貨物・駅構内作業に関連

16

🚛 自動車運送業(2024年新設)

トラック・バス・タクシー運転者が対象。2030年バス・ドライバー不足問題の解決策として注目


特定技能「自動車運送業」の受け入れ条件(運送業界向け)


2024年に新設された特定技能「自動車運送業」は、深刻なドライバー不足に悩む運送・物流企業にとって重要な制度です。受け入れ可能な業務と主な条件を確認しておきましょう。

項目

内容

受け入れ可能な業務

トラック運転者(貨物)・バス運転者(路線・観光)・タクシー運転者

必要な日本語能力

日本語能力試験N4以上または日本語基礎テスト合格

必要な技能試験

国土交通省が定める「自動車運送業特定技能1号技能測定試験」に合格

日本の運転免許

業務に応じた免許取得が必要(大型・中型・普通など)。国際免許は入国後1年が上限

受け入れ企業の要件

道路運送法等に基づく許可を受けた運送事業者であること。登録支援機関との連携が推奨

在留期間

最長5年(1号)。その後特定技能2号への移行で更新可



5.外国人労働者を受け入れる4つのメリット


外国人労働者を受け入れる4つのメリット

外国人労働者の受け入れは、手続きの煩雑さというデメリットがある一方で、企業にとって多くのメリットをもたらします。特に人手不足が深刻な運送・物流・製造業では、外国人採用が経営課題の解決に直結するケースが増えています。適切な受け入れ体制を整えることで、長期的な戦力として活躍する外国人スタッフを確保できます。


1深刻な人手不足の解消

日本人だけでは採用が追いつかない現場に即戦力・育成可能な人材を確保できます。特に運送・介護・製造業では効果が大きいです。


2採用コストの最適化

国内求人メディアに多額を投じても採用できない環境下で、人材紹介エージェントや海外ルートを使った採用は費用対効果が高いケースがあります。


3助成金の活用

外国人の雇用・定着支援に対し、人材開発支援助成金やキャリアアップ助成金などが活用できるケースがあります。受け入れコストを軽減できます。


4職場の多様性・活性化

異文化・多様な価値観が職場に加わることで、チームの発想力や問題解決力が高まります。海外展開の際の多言語対応力にもつながります。


📌 外国人労働者の定着率について    外国人労働者を採用するメリットを最大化するには、定着率を高めることが重要です。定着率が低いと採用コストが無駄になるだけでなく、チームの生産性にも影響します。外国人労働者の定着率を高めるためには、業務面だけでなく生活面(住居・医療・銀行口座・子供の学校など)のサポートが不可欠です。特に来日直後の3〜6ヶ月間のフォローアップが定着率を大きく左右します。社内の担当者を決めて、定期的な個別面談を実施することが効果的です。コミュニケーションが取れる環境を作り、早期の問題発見・解決を心がけましょう。


活用できる主な助成金・支援制度

制度名

概要

支給額の目安

主な条件

人材開発支援助成金

外国人労働者への日本語教育・職業訓練に対する助成

訓練費用の45〜75%

雇用保険適用事業主

キャリアアップ助成金

非正規雇用から正社員化した際の助成

1人あたり最大80万円

正規雇用転換の実施

特定求職者雇用開発助成金

就職困難者(外国人含む)を雇用した際の助成

月最大6万円(最長2年)

ハローワーク経由の採用

助成金は申請期限・要件が複雑なため、社会保険労務士に相談しながら進めることをお勧めします。申請を忘れると受け取れなくなるため、採用計画の段階から助成金の活用を視野に入れておくことが重要です。特に人材開発支援助成金は外国人への日本語教育費用の大部分をカバーできるため、受け入れコスト削減に直結します。定着支援の取り組みを助成金と組み合わせることで、外国人採用の費用対効果をさらに高めることができます。



6.受け入れ前に整える社内体制


受け入れ前に整える社内体制

外国人労働者を採用する前に、受け入れ側の社内体制を整えることが採用成功の鍵です。入社後のトラブルや早期離職を防ぐため、以下の準備を採用活動と並行して進めましょう。


  • 相談窓口・担当者の選任

    外国人労働者専任の担当者(または兼任担当者)を決める。外国人10人以上を雇用する事業所は、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」に基づき責任者選任が推奨されています。


  • 就業規則・各種書類の多言語対応

    就業規則・労働条件通知書・安全衛生マニュアルなどを母国語または英語で用意する。ベトナム・中国・フィリピン語など主要言語への翻訳が望ましい。厚生労働省のモデル様式(多言語版)を活用できます。


  • 既存スタッフへの事前説明・研修外国人労働者を受け入れる前に、日本人スタッフに対して異文化理解・ハラスメント防止研修を実施する。受け入れの目的・背景を共有することで、チームの摩擦を予防できます。


  • 生活サポート体制の整備

    住居の確保支援(寮・シェアハウスの斡旋)、銀行口座開設の補助、役所手続きの同行サポートなどを準備する。特に来日直後の外国人には生活面での支援が定着率向上に直結します。


  • 日本語教育・コミュニケーション環境の整備業務上必要な日本語のリスト化、外国語(英語・やさしい日本語)での業務マニュアル作成、オンライン日本語学習ツールの提供などを検討する。


📌 特定技能外国人を雇用する場合は「支援計画」の作成が必須    特定技能1号の外国人を雇用する際は、「1号特定技能外国人支援計画」の策定と実施が義務付けられています。事前ガイダンス・生活オリエンテーション・日本語学習機会の提供など10項目を計画・実施します。自社で実施できない場合は「登録支援機関」に委託することが可能です。

登録支援機関とは?活用のメリット


「登録支援機関」とは、特定技能外国人の受け入れ企業に代わって、支援計画の実施をサポートする出入国在留管理庁の登録機関です。初めて外国人を受け入れる企業や、社内に専任担当者を置けない中小企業にとって、登録支援機関の活用は手続き負担を大幅に軽減できます。

支援内容は事前ガイダンス・出入国時の送迎・住居確保の補助・生活オリエンテーション・日本語学習支援・相談対応など多岐にわたります。月額1〜5万円程度の委託料がかかりますが、コンプライアンスリスクの低減という観点からもメリットが大きいです。運送業向けの登録支援機関については、採用サポートページでご案内しています。



7.外国人労働者受け入れの6ステップ手順


外国人労働者受け入れの6ステップ手順

外国人労働者を受け入れるまでのプロセスは、日本人採用より多くの手順が必要です。在留資格の種類によって若干異なりますが、基本的な流れは以下の6ステップです。なお、海外在住の外国人を新規に採用する場合は、ビザ申請・渡航手続きに最低2〜4ヶ月かかるため、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。


1業務内容と必要な在留資格を決定する


採用したい業務(職種・作業内容)を明確にし、その業務に対応できる在留資格の種類を確認します。「どの在留資格の外国人を採用できるか」は業務内容によって決まります。

特定技能「自動車運送業」を活用したい場合は、国土交通省が定める「特定技能評価試験」の合格者または技能実習2号修了者が対象となります。

⚠️ ポイント:在留資格と業務内容が一致しない場合、雇用は不法就労となり企業も処罰されます


2採用活動を開始する(求人・人材紹介の活用)


外国人採用の主な方法は次の3つです。①人材紹介エージェント(外国人特化型)、②外国人向け求人サイトへの掲載、③監理団体・登録支援機関を通じた紹介。

運送・物流業界での外国人採用は、業界特化型の採用支援サービスを活用することで効率的に進められます。トクドラワークスの採用支援サービスもご活用ください。

💡 海外在住者を採用する場合は、ビザ取得・渡航手続きに2〜6ヶ月かかることを想定して計画を立てましょう


3在留資格・在留カードを確認する

内定を出す前に、候補者の在留カードで在留資格・在留期限・就労制限の有無を必ず確認します。在留カードの表面・裏面の両方を確認することが重要です。

在留資格が業務内容に合っていない場合は、「在留資格変更許可申請」が必要です。申請から許可まで1〜3ヶ月かかるため、内定後すぐに着手する必要があります。

⚠️ 在留期限が近い場合は、更新申請中であることを示す「申請受理証明書」を確認してください


4雇用契約を締結する(多言語での労働条件明示)

外国人労働者にも労働基準法に基づく労働条件通知書の交付が必要です。外国人が理解できる言語(母国語・英語・やさしい日本語など)で労働条件を明示することが強く推奨されています。

賃金・労働時間・休暇・社会保険の加入状況・解雇事由などを明確に記載します。外国人だからといって日本人より低い賃金を提示することは違法です。

📌 厚生労働省の「外国人労働者向けモデル労働条件通知書」(多言語版)を活用できます


5在留資格変更申請・社会保険・雇用保険加入手続き

在留資格の変更・更新が必要な場合は地方出入国在留管理局に申請します。申請には雇用契約書・会社の登記簿謄本・決算書などが必要です。

就労開始後は、要件を満たす外国人を健康保険・厚生年金・雇用保険に加入させる義務があります。外国人であることを理由に社会保険の加入を免除することはできません。

💡 社会保障協定締結国の出身者は、二重払いを避けるための手続きが別途必要な場合があります


6就労開始・ハローワークへの外国人雇用状況届出

就労開始後、ハローワークへの「外国人雇用状況届出」を忘れずに行います。雇用保険加入者は資格取得届の翌月10日まで、未加入者は雇い入れの翌月末日までに届出が必要です。

就労開始後は、定期的な面談・フォローアップを実施し、生活面・業務面の課題を早期に把握することが定着率向上につながります。

✅ 特定技能1号の場合は、四半期ごとに「定期報告」を出入国在留管理庁へ提出する義務があります



8.外国人雇用で注意すべき5つのポイント


外国人雇用で注意すべき5つのポイント

外国人労働者の受け入れには、日本人採用にはない特有のリスクと注意点があります。法的リスクを回避し、長期定着を実現するために必ず押さえておきましょう。


❌ 注意点① 不法就労助長罪のリスク  在留資格を確認せずに雇用した場合、たとえ企業側が知らなかったとしても「不法就労助長罪」(出入国管理及び難民認定法違反)に問われる可能性があります。罰則は3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。  ✅ 対策:採用前に必ず在留カードのコピーを取得・保管。在留期限の定期チェックを仕組み化する  ❌ 注意点② 最低賃金・同一労働同一賃金の違反  外国人であることを理由に最低賃金を下回る賃金を設定することは違法です。また、日本人の正規社員と同等の業務を行う外国人非正規社員に対し、不合理な待遇差を設けることも禁止されています(パートタイム・有期雇用労働法)。  ✅ 対策:日本人スタッフと同じ賃金テーブルを適用。諸手当・福利厚生も差別なく付与する  ❌ 注意点③ 留学生の週28時間超えアルバイト  留学生(在留資格「留学」)を雇用する場合、1週間の就労時間は28時間以内(残業含む)が上限です。複数の職場で働いている場合は合計時間で判断します。長期休暇中は1日8時間以内まで緩和されます。これを超えると企業も処罰対象になります。  ✅ 対策:シフト管理を徹底し、週ごとの就労時間を記録・管理する。複数勤務先がないか本人に確認する  ❌ 注意点④ 在留期限切れへの対応漏れ  外国人労働者の在留期限が切れたまま就労を続けさせることは不法就労になります。在留期限の管理を担当者任せにすると、期限切れを見落とすリスクがあります。更新申請は期限の3ヶ月前から可能です。  ✅ 対策:人事システムに在留期限を登録し、期限3ヶ月前にアラートが出る仕組みを作る。更新手続きを会社が積極的に支援する  ❌ 注意点⑤ 文化・宗教的配慮の不足による離職  外国人労働者の離職理由の上位に「職場内のコミュニケーション問題」「文化・習慣の違いへの無理解」が挙げられます。特に宗教行事・食事制限(ハラール等)・宗教的な礼拝時間への配慮がないと、定着率が大きく下がります。  ✅ 対策:入社時に宗教・食事制限などを丁寧にヒアリング。可能な範囲で食事・休憩・休暇で配慮する体制を整える

在留カードの確認手順(採用時の実務チェックポイント)


採用時に行うべき在留カードの確認は、法的リスク回避の最重要ステップです。以下の手順で必ず確認してください。

確認箇所

確認内容

注意ポイント

表面①:在留資格

採用予定の業務と在留資格が一致しているか

「技術・人文知識・国際業務」でドライバー業務は不可

表面②:在留期間満了日

期限が切れていないか、期限が近くないか

満了日まで3ヶ月以内なら更新申請状況を確認

裏面:就労制限の有無

「就労不可」の記載がないか

「就労制限なし」または「○○の業務に限る」を確認

カードの真正性

偽造カードでないか

出入国在留管理庁の「在留カード等読取アプリ」で確認可能

コピーの保管

在留カードのコピーを採用書類として保管

在留期限の管理・更新時の確認に活用する

🚨 不法就労を確認しなかった場合のペナルティ        不法就労助長罪:3年以下の懲役または300万円以下の罰金(法人も両罰規定)    ハローワークへの届出義務違反:30万円以下の罰金    入管法違反:企業名の公表・行政処分の可能性    特定技能の受け入れ停止:コンプライアンス問題があると今後の外国人採用が困難になる

9.よくある質問(FAQ)


よくある質問(FAQ)

Q外国人ドライバー(トラック・バス)は雇用できますか?


A2024年に特定技能「自動車運送業」が創設され、外国人のトラックドライバー・バス運転士・タクシー運転者の雇用が可能になりました。受験要件として技能試験(日本語での学科試験・実技試験)への合格が必要です。また、日本の運転免許(大型・中型・普通)の取得が前提条件となります。ドライバー免許の種類と取得方法も参考にしてください。


Q技能実習生は2027年以降どうなりますか?現在受け入れ中の場合は?


A2027年の育成就労制度施行後、技能実習制度は廃止されます。ただし、施行時点で技能実習中の方には「経過措置」が設けられ、技能実習計画の修了まで現行制度が適用される予定です。新たに外国人を受け入れる場合は、2027年以降は育成就労制度または特定技能を選択することになります。制度変更の詳細は随時確認してください。


Q外国人を採用するのにどのくらいの費用がかかりますか?


A採用形態によって異なります。人材紹介エージェント経由の場合は年収の20〜30%(50〜100万円程度)が相場です。特定技能・育成就労の場合は登録支援機関・監理団体への月額費用(1〜5万円)が発生します。加えて、在留資格変更申請費用・翻訳費用・生活支援費用なども計算に入れる必要があります。助成金を活用することでコスト軽減が可能です。


Q外国人労働者が在留期限内に退職した場合、会社に責任はありますか?


A退職自体は問題ありませんが、退職後に「外国人雇用状況届出(離職)」をハローワークへ届け出る義務があります(翌月末日まで)。特定技能の場合は、退職後も一定期間、当該外国人が次の就職先を見つけられるよう支援する努力義務があります。また、在留資格が就労を前提としている場合(特定技能など)は、退職と同時に在留資格の根拠がなくなるため、本人が在留資格の変更・帰国手続きをする必要があります。


Q永住者の外国人を採用する場合、特別な手続きは必要ですか?


A永住者は就労制限がなく、日本人と同様の採用プロセスで雇用できます。ただし、日本人と同様に「外国人雇用状況届出」をハローワークへ提出する義務があります(忘れがちなので注意が必要です)。それ以外の特別な在留資格手続きは不要で、採用・退職のプロセスは日本人とほぼ同じです。


Q外国人を採用する際に日本語能力は必須ですか?


A在留資格によって異なります。特定技能1号はN4(基本的な日本語が理解できるレベル)以上の日本語能力試験合格または日本語基礎テストの合格が必要です。育成就労制度(2027年施行後)も一定の日本語能力が要件となる予定です。一方、身分に基づく在留資格(永住者・定住者等)は日本語要件がありません。業務上必要な日本語能力については、企業が独自に選考基準を設けることができます。


Q外国人労働者の採用で失敗しないためのポイントを教えてください。


A成功のポイントは3つです。①在留資格と業務内容の適合性を徹底確認すること、②受け入れ前の社内体制(担当者・就業規則・生活サポート)を整えること、③採用後の定期フォロー(面談・日本語学習支援・生活相談窓口)を継続すること。特に外国人労働者の定着率を高めるには、業務だけでなく生活面のサポートが重要です。採用でお困りの際は、ぜひご相談ください


10.まとめ|外国人労働者の受け入れ条件 重要ポイント


まとめ|外国人労働者の受け入れ条件 重要ポイント

  • 外国人労働者数は230万人超(令和6年10月末)で過去最高。特に運送・物流業での需要が増加中

  • 企業が守る3つの義務:①就労可能な在留資格の確認、②雇用管理の改善、③ハローワークへの雇用状況届出

  • 在留資格は「就労制限なし(永住者・定住者等)」「職種限定型(特定技能・技術人文知識等)」「資格外活動(留学生)」に大別される

  • 2027年に技能実習制度が廃止→育成就労制度へ移行予定。特定技能は16分野(自動車運送業含む)で外国人採用が可能

  • 受け入れ前に担当者選任・就業規則の多言語化・生活サポート体制を整えることが定着率向上の鍵

  • 不法就労助長罪・留学生の週28時間制限・在留期限管理など、法的リスクの把握と管理が必須

  • 在留カードは表面・裏面の両方を確認し、在留期限管理を社内システムで仕組み化することが重要


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