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外国人タクシー運転手ビザ完全ガイド|特定技能・特定活動46号の要件と採用実務

  • 執筆者の写真: 高橋 壮
    高橋 壮
  • 7 日前
  • 読了時間: 6分
外国人タクシー運転手ビザ完全ガイド|特定技能・特定活動46号の要件と採用実務

目次:



「外国人ドライバーを採用したいが、どのビザが必要なのかわからない」「第二種運転免許は外国人が取得できるのか?」


インバウンド需要の回復と深刻なドライバー不足により、タクシー業界では外国人材の活用が急務となっています。2024年以降、「特定技能(自動車運送業)」の追加など制度は大きく動いており、正しく理解すれば優秀な人材確保のチャンスが広がります。


本記事では、外国人タクシー運転手に必要な「在留資格(ビザ)」の全容から、難関とされる「第二種免許」の取得ルート、そして「日の丸交通」などの先進的な採用事例まで、実務担当者が知るべき情報を網羅的に解説します。


1.外国人タクシー運転手ビザの基本知識


外国人タクシー運転手ビザの基本知識

日本で外国人がタクシー運転手として働くためには、単に運転免許を持っているだけでは不十分です。「就労が認められる在留資格(ビザ)」を保有していることが絶対条件となります。まずは基本的な考え方を整理しましょう。


外国人ドライバー就労ビザの考え方


かつて日本の入管法では、タクシーやトラックの運転業務は「単純労働」とみなされる傾向があり、専門的な就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」など)の対象外とされてきました。そのため、大学卒の優秀な外国人であっても、タクシー運転手として採用することは困難でした。


しかし、近年の労働力不足とインバウンド対応の必要性から、以下の2つの大きな制度変更が行われ、門戸が開かれました。




外国人の運転手は在留資格が必要ですか?


結論から言えば、YESです。どのような形であれ、報酬を得て働く以上、適切な在留資格が必要です。ただし、在留資格の種類によって「運転業務ができるかどうか」が異なります。





2.外国人タクシー運転手ビザで使われる在留資格


外国人タクシー運転手ビザで使われる在留資格

現在、外国人がタクシー運転手として就労するためのメインルートは「特定活動46号」と「特定技能」の2つです。それぞれの特徴と違いを詳しく解説します。


特定活動46号の位置づけ


「特定活動46号(本邦大学卒業者)」は、日本の大学(または大学院)を卒業し、高い日本語能力を持つ留学生が、日本国内で就職しやすくするために作られた在留資格です。



タクシー運転手の場合、単にお客さまを運ぶだけでなく、「観光案内」「通訳業務」「介護タクシーでの接遇」など、日本語能力や大学で学んだ知識を活かす要素が含まれていることが求められます。



外国人タクシー運転手特定技能との違い


一方、2024年から開始された「特定技能(自動車運送業)」は、学歴要件がなく、技能試験と日本語試験に合格すれば取得可能です。特定活動46号と比較すると、ターゲット層が異なります。




3.外国人タクシー運転手ビザと免許要件


外国人タクシー運転手ビザと免許要件

ビザがあっても、日本でタクシーを運転するためには「第二種運転免許」が必須です。これが外国人採用における最大のハードルと言われています。


特定技能外国人は運転免許を取得できますか?


結論、取得可能です。しかし、日本の第二種免許試験は学科試験の日本語が難解であるため、高い語学力が求められます。また、海外在住の人材を呼び寄せる場合、免許取得までのプロセスが複雑になります。



ポイント:


外免切替(外国免許切替):母国で免許取得後3ヶ月以上滞在していれば、日本の免許(一種)への切り替えが可能。ただし、二種免許は日本で試験を受けて取得する必要があります。


新規取得:日本の合宿免許などでゼロから取得するパターン。日本語での学科試験対策が鍵となります。


外国人トラックドライバーの特定技能とは?


参考までにトラックドライバーとの違いにも触れておきます。同じ「自動車運送業」の特定技能ですが、要件が異なります。


  • 日本語能力:トラックはN4レベル(基礎レベル)でOKですが、タクシー・バスは接客があるためN3レベルが必要です。

  • 業務範囲:トラックは運転だけでなく、荷役作業なども業務に含まれます。

  • 免許:トラックの種類に応じた一種免許が必要です(準中型、中型、大型など)



4.外国人タクシー運転手ビザと実務対応


外国人タクシー運転手ビザと実務対応

ビザと免許がクリアできても、現場での実務対応ができなければ定着しません。ここでは、受け入れ企業が準備すべきポイントを解説します。


タクシー外国人対応と外国人タクシーアプリ


外国人ドライバーにとって、複雑な日本の地理や住所表記は大きな壁です。しかし、近年のテクノロジーがこの壁を低くしています。



タクシー外国人観光客へのサービス設計


外国人ドライバーの最大の強みは、インバウンド対応力です。「言葉が通じる」という安心感は、外国人観光客にとって何よりの付加価値になります。

例えば、以下のようなサービス設計が考えられます。


  • 英語・中国語対応車両としての指定配車

  • 空港送迎+簡易観光案内のパッケージ化

  • ホテルコンシェルジュとの連携


特定活動46号の場合、こうした「通訳・観光案内」の要素を入れることは、在留資格の要件を満たす上でも有利に働きます。



5.外国人タクシー運転手ビザと雇用の実例


外国人タクシー運転手ビザと雇用の実例

実際に外国人ドライバーが活躍している現場の実例を見てみましょう。


日の丸タクシー外国人ドライバーの事例


東京の大手タクシー会社「日の丸交通」は、業界に先駆けて2017年から外国人採用プロジェクト「ダイバーシティ採用」を開始しました。



同社では、外国人ドライバーの平均売上が日本人ドライバーを上回る月もあるなど、高いパフォーマンスを発揮しています。これは「稼げる仕事」として外国人のモチベーションが高いことや、インバウンド客からの指名が多いことが理由です。


個人タクシー外国人は認められるのか?


「将来は個人タクシーとして独立したい」と考える外国人もいるかもしれません。しかし、現状ではハードルが非常に高いです。

個人タクシーの認可を受けるには、原則として「申請申請日時点で10年以上、タクシー等の運転経歴があること」など、厳しい要件があります。また、法令遵守の履歴も厳格に見られます。

制度上は外国人を排除していませんが、日本での10年間の無事故無違反に近い実績を積むには、永住権レベルの長期在留が必要となり、特定技能(通算5年上限)では到達できません(特定技能2号へ移行できれば可能性は拓けます)。


6.まとめ



外国人タクシー運転手の採用は、ビザ制度の緩和により、現実的かつ有力な選択肢となりました。最後に、採用成功のためのロードマップを整理します。



「言葉の壁」や「免許の壁」は確かに存在しますが、それを超える熱意を持った外国人材は多く存在します。適切なビザ知識を持ち、戦略的に採用を進めることで、貴社のタクシー事業は新たな成長フェーズへ進むことができるでしょう。







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