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外国人ドライバーを正社員採用する方法|費用・在留資格・定着を解説

  • 16 時間前
  • 読了時間: 12分
外国人ドライバーを正社員採用する方法|費用・在留資格・定着を解説


在留資格の選び方から5年間の総コスト比較、キャリアパス設計まで徹底解説

「外国人ドライバーを採用したいが、正社員にしなければならないのか」「どんな在留資格なら採用できるのか」——こうした疑問を持つ運送・物流企業の採用担当者は多いはずです。

結論から言うと、特定技能「自動車運送業」1号では派遣が明確に禁止されており、直接雇用(正社員・有期直接雇用)のみが合法です。この「直接雇用限定」という制度的背景を理解したうえで、在留資格別の採用可否、給与の設計、採用コストの実数字、長期定着のための仕組みまで順番に整理します。


📋 目次


1.外国人ドライバーを「正社員」で採用できるか?——3要件と「派遣不可」の法的根拠


外国人ドライバーを正社員として採用することは可能です。ただし、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。


①  在留資格  就労が認められた在留資格を保有していること  ②  運転免許  業務に対応した日本の運転免許を保有または取得予定であること  ③  直接雇用  特定技能1号は正社員・直接雇用のみ可。派遣での受け入れは違法

この3要件の中で、採用担当者が最も見落としやすいのが③の「派遣不可」ルールです。


特定技能外国人は「派遣」では受け入れられない——法的根拠


外国人ドライバーの採用で最も活用されるのが在留資格「特定技能」です。しかし、特定技能1号の外国人を労働者派遣の形態で受け入れることは、入管法により禁止されています。


【法令の根拠】出入国管理及び難民認定法第2条の5第3項の規定に基づき、1号特定技能外国人支援計画において「特定技能所属機関(受け入れ企業)が直接雇用すること」が要件とされています。


つまり、特定技能ドライバーを採用するためには、自社で直接雇用(正社員または有期の直接雇用)するしかありません。「派遣会社から外国人ドライバーを借りる」モデルは現時点では認められていません。


この「派遣不可」ルールは、外国人ドライバーの処遇を守るために設けられています。受け入れ企業が雇用主として責任を持ち、在留資格の管理・支援計画の実行・同一賃金の確保を直接担うことが求められているためです。


⚠️ 「契約社員」や「有期雇用」は認められるか?特定技能1号は「正社員」に限定されているわけではありません。直接雇用であれば、正社員・有期契約社員のいずれも可です。ただし、雇用期間は在留期間(最長1年ずつ更新)と合わせる必要があり、フルタイム勤務(週30時間以上)が実務上の要件となります。実態としては、「正社員として採用して1年ごとに在留期間を更新する」スタイルが最も一般的です。

正社員採用を前提とした場合のメリット


外国人ドライバーを正社員として採用することには、単なる法的要件のクリアを超えた経営上のメリットがあります。


  • 長期勤続の動機付け:正社員という雇用形態が安定感を与え、定着率が向上する

  • 特定技能2号・永住への道筋:正社員として勤続年数を積み上げることが、在留資格の更新・上位資格取得につながる

  • 企業ブランドの向上:外国人を正社員として迎える姿勢が、他の外国人求職者や日本人求職者への訴求力にもなる

  • 責任感とエンゲージメントの醸成:「一時的な労働力」ではなく「会社の仲間」という意識が、事故防止・サービス品質向上につながる


外国人ドライバーの採用全体像については、外国人ドライバーのビザ・在留資格ガイドもあわせて確認してください。


2.正社員採用できる在留資格5種類——特定技能・永住・身分系の比較表


正社員採用できる在留資格5種類——特定技能・永住・身分系の比較表

外国人ドライバーを正社員で採用できる在留資格は、大きく「特定技能系」「身分系」「特定活動系」の3カテゴリに分けられます。それぞれ採用難易度・手続き・業務制限が大きく異なります。


在留資格

採用可否

業務の制限

採用難易度

主な出身国

特定技能1号(自動車運送業)

業務区分内のみ(トラック・バス・タクシーを事前に選択)

中(試験合格と企業認証が必要)

フィリピン・インドネシア・ベトナム等

永住者

制限なし(日本人と同等)

低(手続きが最少)

中国・韓国・フィリピン等

定住者

制限なし(日本人と同等)

低(在留資格変更不要)

ブラジル・フィリピン・中国等

日本人の配偶者等・永住者の配偶者等

制限なし(日本人と同等)

低(手続きが最少)

中国・韓国・フィリピン等

特定活動55号(免許取得中)

乗務不可。免許取得関連業務・研修のみ

中(特定技能1号取得前の経過期間)

特定技能移行予定者全般

技能実習・技術人文知識国際業務・留学

ドライバー業務は対象外


特定技能「自動車運送業」1号——業務区分と人材要件


2024年に新設された「特定技能(自動車運送業)1号」は、トラック・バス・タクシーの3業種に分かれています。採用前に業務区分を選択し、その区分の評価試験に合格した外国人のみを採用できます。


業務区分

主な乗務内容

必要免許

年齢要件

受け入れ見込み(5年間)

トラック運送業

貨物の集配・幹線輸送(普通〜大型)

普通〜大型免許(車格に応じて)

18歳以上

約4万人

バス運送業

路線バス・貸切バスの旅客輸送

大型二種免許

21歳以上

約2.4万人

タクシー運送業

旅客の個別輸送(タクシー・ハイヤー)

普通二種免許

21歳以上

約2.4万人


✅ 外国人が特定技能1号を取得するために必要な3要件      日本語試験の合格:JLPTのN4以上、またはJFT-Basic A2以上    特定技能評価試験の合格:業務区分ごとに試験が異なる(トラック・バス・タクシーそれぞれ別試験)    健康診断書の取得:出入国在留管理庁指定の様式で取得が必要

特定技能「自動車運送業」の詳細な要件については、特定技能ドライバーの要件と評価試験で解説しています。


身分系・永住者——手続きが少ない分、採用競争が激しい


永住者・定住者・日本人の配偶者等の「身分系」在留資格を持つ外国人は、就労制限がなく日本人とまったく同じ扱いで雇用できます。在留資格変更の手続きが不要なため採用ハードルが低い反面、複数業種から内定オファーが来る優秀な人材ほど、他社・他業種に奪われやすいという側面があります。給与・住環境・職場環境のトータルでの競争力が問われます。


使えない在留資格——技能実習・技人国・留学の落とし穴


⚠️ ドライバー業務に就かせると不法就労になる在留資格      技能実習:移行対象職種・作業の範囲内のみ就業可能。自動車運送業は含まれていないため、乗務させると不法就労にあたる    技術・人文知識・国際業務(技人国):専門的な知識・技術を用いた業務が対象。単純な運転業務は原則として含まれない    留学(資格外活動許可):週28時間以内のアルバイトのみ可。ドライバー業務や深夜の業務は不可のケースが多い

技能実習と特定技能の主な違いについては、特定技能と技能実習の主な違いで詳しく解説しています。



3.外国人ドライバーの給与相場——業種別の月給と同一賃金の原則


外国人ドライバーの給与は、日本人ドライバーと同等以上に設定する必要があります。「外国人だから安くていい」という考え方は、法律違反になる可能性があります。


業種別・経験年数別の正社員月給レンジ(2026年現在)


業種

経験年数

月給(税前)

代表的な手当

想定年収

トラック(普通〜中型)

入社1〜2年目

25〜30万円

距離手当・残業代

320〜400万円

トラック(大型・長距離)

経験3年以上

30〜42万円

深夜手当・危険物手当

420〜560万円

バス(路線)

入社1〜3年目

25〜33万円

乗務手当・皆勤手当

340〜460万円

タクシー(日勤)

入社1〜2年目

22〜28万円+歩合

売上歩合・深夜割増

300〜480万円

タクシー(夜勤中心)

経験問わず

28〜40万円(歩合込)

深夜手当・固定給+歩合

400〜560万円


上記の給与レンジは、あくまでも日本人ドライバーの相場感と合わせた数字です。外国人であることを理由に低く設定することは認められません。


業種	経験年数	月給(税前)	代表的な手当	想定年収 トラック(普通〜中型)	入社1〜2年目	25〜30万円	距離手当・残業代	320〜400万円 トラック(大型・長距離)	経験3年以上	30〜42万円	深夜手当・危険物手当	420〜560万円 バス(路線)	入社1〜3年目	25〜33万円	乗務手当・皆勤手当	340〜460万円 タクシー(日勤)	入社1〜2年目	22〜28万円+歩合	売上歩合・深夜割増	300〜480万円 タクシー(夜勤中心)	経験問わず	28〜40万円(歩合込)	深夜手当・固定給+歩合	400〜560万円

✅ 具体的な対策:採用時の雇用契約書に、既存の日本人社員と同一の賃金テーブルを適用することを明記する


定着率を高める待遇設計の4つのポイント


給与水準だけでなく、以下の4点を整えることで外国人ドライバーの定着率が大幅に向上します。


✓ 社会保険の完備(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険) 特定技能外国人も日本人と同様に社会保険への加入が義務付けられています。加入証明書は在留期間更新時にも必要なため、入社初月からの加入が必須です。    ✓ 住宅手当または社宅の提供(月2〜5万円相当) 来日直後の外国人にとって、住居探しは最大のハードルのひとつです。社宅の提供や住宅手当の支給は、求人での差別化要素として非常に効果的です。    ✓ 免許取得費用の会社負担(外免切替・二種免許など) 外免切替や大型・二種免許の取得費用(15〜30万円)を会社が負担することで、外国人求職者からの応募が大幅に増加します。一定期間の在籍を条件に返金規定を設けるケースが一般的です。    ✓ 賞与(年2回・0.5〜2ヶ月分)と昇給制度 特定技能では賞与の支給義務はありませんが、日本人社員と同等の処遇を提供することが定着率向上の観点から重要です。昇給の基準を就業規則に明記しておくことで、外国人社員の長期モチベーションを維持できます。

外国人ドライバーの雇用条件の具体的な設計については、外国人ドライバーの雇用条件の整え方で詳しく解説しています。



4.正社員採用の5年間総コスト——紹介会社 vs 自社採用を実数字で比較


正社員採用の5年間総コスト——紹介会社 vs 自社採用を実数字で比較

外国人ドライバーを正社員採用する際は、「初期費用が高い」というイメージが先行しがちです。しかし、5年間のトータルコスト(TCO)で見ると、採用経路や手続きの方法によって100万円以上の差が生まれることがあります。


採用コストの主な内訳と目安金額


💴 特定技能ドライバー1名あたりの費用目安(海外からの呼び寄せケース)


費用項目

紹介会社経由

自社採用

備考

人材紹介手数料

50〜80万円

0円

年収の15〜25%が相場

在留資格申請費用(行政書士)

一部包括 or 5〜15万円

5〜15万円

COE申請・変更申請

外免切替・免許取得費用

15〜30万円

15〜30万円

会社負担の場合

渡航費・入国準備費用

10〜20万円

10〜20万円

航空券・初期生活費等

登録支援機関への委託費(年間)

12〜36万円/年

12〜36万円/年

月1〜3万円が相場

初年度合計(概算)

110〜165万円

55〜100万円


5年間の累計コスト(支援費含む)

230〜330万円

170〜260万円



紹介会社経由は初年度コストが50〜80万円高くなりますが、採用成功率の向上・ビザ手続きのミス防止・入国後サポートの手厚さという点で自社採用を上回ります。初めて外国人ドライバーを採用する企業には、紹介会社の活用が現実的な選択肢です。


✅ コストを抑える3つの方法      国内在留者(特定技能取得済み or 身分系)を採用する:渡航費・入国準備費がゼロになり、乗務開始までの期間も短縮できる    登録支援機関を比較選定する:委託費は月1〜3万円とばらつきが大きく、相見積もりで年間12〜24万円の節約が可能    助成金を活用する:要件を満たせば1人あたり最大120〜240万円の助成を受けられるケースがある

外国人ドライバー採用で活用できる主な助成金


助成金名

支給額(上限)

対象要件

所管

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

中小企業:最大120万円

ハローワーク紹介で就職した外国人を雇用(継続6ヶ月以上)

厚生労働省

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

月最大9万円(最長3ヶ月)

ハローワーク紹介・試験的雇用からの本採用

厚生労働省

人材開発支援助成金(特別育成訓練コース)

訓練費用の75〜90%

有期雇用→正規雇用転換に向けた職業訓練の実施

厚生労働省

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

1人あたり最大80万円

有期契約から正社員への転換(6ヶ月以上の有期雇用後)

厚生労働省


📌 助成金活用の注意点多くの助成金は「ハローワーク経由の採用」や「一定期間の雇用継続」が条件です。紹介会社経由の採用は対象外になるケースがあります。事前に管轄のハローワーク・都道府県労働局に確認することをお勧めします。また、申請は雇用後に行うため、事前に要件を把握して雇用計画に組み込んでおくことが重要です。

採用戦略の全体設計については、外国人ドライバー採用の人材戦略も参考にしてください。


5.採用から乗務開始までの流れ——国内在留者と海外呼び寄せを比較


外国人ドライバーの採用プロセスは、「すでに日本在住の外国人を採用するか」「海外から呼び寄せるか」によって、期間と手続きが大きく異なります。


A  国内在留者パターン  在留資格変更申請のみ。渡航不要・手続きが少ない。最短3〜4ヶ月で乗務開始できる  B  海外から呼び寄せパターン  在留資格認定→査証取得→入国後に免許取得。早くても5〜8ヶ月必要。コストも高め

パターンA:国内在留者を採用する場合のフロー


1  求人・マッチング  国内の外国人向け求人サイト・紹介会社・ハローワーク外国人雇用サービスセンターなどを通じて候補者を探す。  目安期間:1〜4週間  2  在留カード・免許の確認  在留カードで資格種別・有効期限を確認。日本の運転免許(対象種別)の有無を確認し、なければ取得支援を計画する。  在留カードの偽造判別は法務省「在留カード等読取アプリ」が便利  3  在留資格変更申請  行政書士または登録支援機関と連携し、在留資格変更許可申請書を出入国在留管理庁に提出する。特定技能1号への変更が必要な場合はこのタイミングで実施。  審査期間:標準処理1〜3ヶ月(優先処理制度あり)  4  免許取得・外免切替  母国の免許を日本の免許に切り替える外免切替、または教習所での新規取得。企業が費用を負担するケースが多い。  外免切替:1〜3ヶ月(試験場受験) / 教習所利用:2〜4ヶ月  5  乗務開始  在留資格変更と免許取得が完了後、いよいよ乗務スタート。入社後の生活支援や定期報告は登録支援機関が担当する。  合計期間:最短3〜4ヶ月が目安

外免切替の手続きと合格対策については、外国免許切替(外免切替)の全手順で詳しく解説しています。


パターンB:海外から呼び寄せる場合のフロー


1  現地での試験合格・マッチング  海外の送り出し機関と連携し、特定技能評価試験・日本語試験(JFT-Basic A2以上)に合格した候補者を選定する。  目安期間:1〜3ヶ月(試験スケジュールによる)  2  在留資格認定証明書(COE)申請  出入国在留管理庁にCOEを申請する。承認後、外国人本人が現地の日本大使館・領事館でビザを申請する。  審査期間:2〜4ヶ月(標準処理)  3  入国・住居確保・生活立ち上げ  ビザ取得後に入国。社宅提供または住居探しサポートを企業・登録支援機関が担当する。銀行口座開設・役所手続き等も支援が必要。  生活立ち上げ支援:入国後1〜2週間  4  特定活動55号の期間に免許取得  入国直後は「特定活動55号」で在留。この期間中は乗務はできないが、外免切替・教習所通い・日本語研修に集中できる。  免許取得期間:1〜3ヶ月が目安  5  特定技能1号への在留資格変更  免許取得後、特定技能1号へ変更申請。審査通過後、正式な特定技能外国人として乗務が可能になる。  審査期間:1〜2ヶ月  6  乗務開始・定期報告の開始  特定技能1号への変更完了後、正式に乗務スタート。以降、登録支援機関が4半期ごとに定期面談・生活支援を実施する。  合計期間:最短5〜8ヶ月が目安

📌 「特定活動55号」とは?海外から入国した特定技能候補者が、免許取得が完了するまでの間に合法的に在留できるよう設けられた経過措置の在留資格です。この期間中は乗務業務には就けませんが、免許取得関連の研修・語学学習に従事できます。企業は「特定活動55号」期間中も給与を支払うことが推奨されており、研修費・生活支援費として月15〜25万円程度の負担が一般的です。特定活動55号の詳細はこちら


採用から乗務開始までの全体ロードマップは、外国人ドライバー採用ロードマップでも図解しています。



6.長期定着のカギ——キャリアパス設計が離職率を下げる理由


長期定着のカギ——キャリアパス設計が離職率を下げる理由

コストをかけて採用した外国人ドライバーが、1〜2年で離職してしまうケースが業界全体で増えています。離職理由の多くは「給与への不満」ではなく、「将来の見通しが立たない」「次のステップが見えない」という不安です。定着率向上のカギは、入社時に具体的なキャリアパスを提示することにあります。


特定技能1号→2号→永住の3段階キャリアロードマップ


入社〜1年目  特定技能1号(自動車運送業)での乗務スタート  在留資格取得後、正社員として乗務開始。1号は最長5年間在留可能(1年ごとの更新)。      登録支援機関による生活サポート(住居・日本語学習・医療相談等)を活用    在留カードの更新手続きを企業がサポート(更新忘れは在留違反になるため注意)    社内の日本語サポート体制(やさしい日本語マニュアル・通訳アプリの整備)  2〜3年目  免許のステップアップ・業務範囲の拡大  普通免許 → 中型 → 大型へのステップアップ支援。資格取得に応じた昇給を制度化する。      免許取得費用を会社が負担することで、外国人社員の継続就労へのコミットメントが上がる    日本語力の向上に合わせて、管理補佐・新人指導・ルート設計等の業務を任せる    一定期間ごとのキャリア面談で「次の目標」を確認・更新する  3〜5年目  特定技能2号への移行——家族帯同と長期在留が可能に  自動車運送業分野で特定技能2号が整備されれば、熟練技能を持つ外国人は家族帯同・在留期間の無制限更新が可能になります。      配偶者・子の帯同が認められ、家族での日本生活が実現する    在留期間更新回数の上限がなく、事実上の長期在留が可能    企業にとっては、即戦力ドライバーを長期で確保できる  10年目以降  永住・長期定着——会社の「長期戦力」として活躍  一定の要件(在留歴・納税・社会保険加入等)を満たすと永住申請が可能になります。      日本人と同等の権利・待遇で雇用継続が実現する    管理職候補・ベテランドライバーとして後輩外国人の指導役に    企業にとっての「外国人採用のロールモデル」として採用ブランドを高める効果も

定着を阻む3大原因と企業ができる具体的対策


❌ 原因①:孤立感・コミュニケーション不足  日本語が不十分な時期に職場での質問・相談ができず、精神的に孤立してしまう。サポートなしで放置されると、入社後3〜6ヶ月での早期離職につながりやすい。  ✅ 対策:多言語対応マニュアルの整備、週1回の1on1面談の実施、外国人先輩ドライバーをメンターとして配置する  ❌ 原因②:将来のキャリアが見えない  「いつまでも同じ仕事」「何年いても先が見えない」という不安から、待遇の良い他社への転職を選ぶケースが増えている。特定技能は同業種内での転職が可能なため、定着への意識的な取り組みが必須。  ✅ 対策:入社時にキャリアパス資料(1号→2号→永住)を提示し、昇給・昇格の基準と時期を就業規則で明示する  ❌ 原因③:住居・生活面の慢性的な不安  日本での住居探しは外国人に特に困難。保証人問題・賃貸契約の複雑さから、入居できる物件が見つからないまま離職を選ぶケースも。生活基盤の不安定さは仕事への集中を妨げ、事故リスクにも直結する。  ✅ 対策:社宅の提供または家賃保証会社との法人契約、入国後の住居探し・役所手続きへの同行支援を体制化する

外国人ドライバーの受け入れ体制と定着支援については、外国人ドライバーの受け入れ体制を整える方法で詳しく解説しています。



7.よくある質問(FAQ)


Q1. 外国人ドライバーをパート・アルバイトで採用することはできますか?


特定技能1号の外国人については、パート・アルバイトでの採用は原則認められません。特定技能1号では、同等の日本人が通常従事する業務と同等の報酬を受けることが要件とされており、時給制のアルバイトでは条件を満たしにくいためです。実務上はフルタイムの直接雇用(正社員または週30時間以上の有期契約)が要件となっています。一方、永住者・定住者等の身分系在留資格を持つ外国人であれば、パートタイム採用も可能です。


Q2. 採用した外国人ドライバーが途中で転職してしまうリスクはありますか?


特定技能1号は、同一業種内であれば転職が可能です。そのため、採用後の定着対策が非常に重要です。ただし、転職には在留資格変更申請が必要で、審査に2〜3ヶ月かかるため、即日転職はできません。給与水準・住環境・キャリアパスの充実が、在籍継続の最大の動機付けになります。入社後3〜6ヶ月は特に離職リスクが高いため、この期間の手厚いサポートが重要です。


Q3. Gマーク(安全性優良事業所)を持っていないと特定技能ドライバーを採用できませんか?


トラック運送業で特定技能1号を受け入れるには、Gマーク(一般貨物自動車運送事業の安全性優良事業所認定)または「働きやすい職場認証(一つ星以上)」の取得が必須です。どちらも取得していない事業所は特定技能の申請ができません。Gマークの認定取得には申請から約3〜6ヶ月かかります。詳しくはGマーク取得の流れと要件をご確認ください。


Q4. 採用後に外国人ドライバーが交通事故を起こした場合、企業の責任はどうなりますか?


外国人ドライバーが業務中に起こした交通事故は、使用者責任(民法715条)に基づき企業も損害賠償責任を負う可能性があります。これは日本人ドライバーの場合とまったく同様です。任意保険の加入(対人・対物補償)、安全運転教育の実施、デジタルタコグラフ・ドライブレコーダーによる運行管理が、リスク軽減の基本対策です。外国人特有のリスクとして、交通ルールの理解不足があるため、入社時の日本語版安全教育マニュアルの整備も重要です。


Q5. 外国人ドライバーを採用できる国籍に制限はありますか?


在留資格「特定技能」は、日本政府と二国間協定(特定技能協定)を締結した国の国民が対象です。2026年5月時点では、フィリピン・インドネシア・ネパール・ベトナム・カンボジア・タイ・モンゴル・ミャンマー・スリランカ・中国・バングラデシュ・ウズベキスタン・パキスタン・インドなどが締結済みです。永住者・定住者・日本人の配偶者等の身分系在留資格については国籍制限なしで採用できます。最新の締結国情報は出入国在留管理庁の公式サイトで確認してください。


8.この記事のまとめ


  • 特定技能「自動車運送業」1号は直接雇用(正社員・有期直接雇用)のみ対象。派遣での受け入れは入管法で禁止されている

  • 正社員採用できる在留資格は「特定技能1号・永住者・定住者・日本人の配偶者等」が主軸。技能実習・技人国・留学はドライバー業務に就かせると不法就労

  • 給与は日本人と同等以上(同一賃金同一労働の原則)。業種・経験別の月給相場はトラック25〜42万円、タクシー22〜40万円(歩合込)が目安

  • 5年間の総採用コストは紹介会社経由で230〜330万円、自社採用で170〜260万円。助成金活用でさらにコスト削減が可能

  • 乗務開始まで、国内在留者採用なら3〜4ヶ月、海外から呼び寄せる場合は5〜8ヶ月が目安

  • 定着率向上のカギは「入社時のキャリアパス提示(1号→2号→永住)」と「住居・コミュニケーション環境の整備」の2点



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